NEWS 学習院女子大学・フードコンシャスネス論ご報告
〔 2019年6月21日 〕

2019年6月21日「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論Ⅰ)」(品川 明教授担当)のご報告

 

(当講座は(一社)フードコンシャスネス研究所の寄付による寄付講座です。)

 

「食と神学」と題して、晃子食文化研究所を主宰されている柳谷晃子女史にお話を頂きました。

同女史は30歳で料理教室を開催するために辻料理教室で学び、その後イタリア留学、学習院女子大学日本文化学科、日本大学日本民族修士、上智大学神学部神学修士といった特異な経歴をお持ちです。

講座は主に以下から構成されていました。

  • 私がキリスト教徒になったわけ
  • キリスト教とは
  • カトリックは食の宗教
  • キリスト教から生まれた食文化

 

カトリックは食を尊重する宗教で、ミサではパンを配り、食べるものがあることの幸せや感謝、食事の時の体験、その感動を分かち合うことの大切さを学ぶそうです。

食べものを全てが自分のチカラになるもの、有り難いもの、色々な関わりをもつものという多くの想いをもって食べています。

これはフードコンシャスネスの「お椀の中に地球が見える」という考え方と近似した視点です。

料理をすることは食べる相手に喜んでもらうことであり、またそれが作り手の元気と喜びの源となります。

相手を想い、感謝し、色々な関係性を大事にする等のフードコンシャスネスの5つの心がカトリックの食の考え方の中にもあるようです。

講座の最後に、修道院で作っているトラピストのクッキーを受講者一同感謝とともに頂戴しました。

 

                             (まとめ:楠野恭巳)