学習院女子大学での品川先生担当の『比較文化論(嗜好)フードコンシャスネスと食を自覚する授業』(1月22日補習授業対応)の報告です。
秋学期最後の授業はお雑煮作りです。
すでに47都道府県から学生たちがプレゼンして決めた3種類のお雑煮と、中国の留学生たちが水餃子を、それぞれ6~7名のグループになって作りました。
今回は品川先生のご友人が香川県からお越しになり、地元の“食財”を持参してくださいました。学生たちもお手伝いをさせて頂き、本格的な香川のお雑煮を作ってくださいました。
また千葉のお雑煮には欠かせない、大変高級な「はば海苔」も品川先生が注文して下さり、味見することができました。
今回作ったお雑煮は以下の4種類と水餃子でした。
➀秋田県「昆布と鶏のお雑煮~隠し味はヴィンテージしょっつる」
昆布出汁で、具は人参、ごぼう、ワカメ、鶏肉、しょっつる
②富山県「贅沢えび雑煮」
昆布、鰹だしで、具は海老、いわしのすり身、かまぼこ、人参、椎茸、厚揚げ、柚子、三つ葉
③奈良県「一度で二度楽しめる、きなこ雑煮」
白味噌を使い、具は人参、豆腐、里芋、きなこ
④中国「卵とぷりぷり海老の中国水餃子」
具は豚挽き肉、むきエビ、白菜、炒り玉子、中国の餃子の皮
⑤香川県「素材の味引き立つ、シンプルなあん入りポタージュ雑煮」
白味噌を使い、いりこだし、大根、金時人参、あん入り餅、青のり
お雑煮は歴史的背景や文化的要素など各地域固有の特性をもっていて、出汁も具も、お餅の形も、また焼くか煮るかなどそれぞれ異なります。
お雑煮はその多様性と奥深さゆえに、フードコンシャスネスの視点を学ぶには格好の料理です。
中国を含めて5つのお雑煮を、学生たち自身がそれぞれの思いを込めて作り、味わった今回の授業で、五感と心で味わうフードコンシャスネスの授業も終了です。