NEWS 学習院女子大学・フードコンシャスネス論ご報告
〔 2018年12月21日 〕

2018年12月21日(金) 『比較文化論Ⅵ(嗜好)【フードコンシャスネスと食を自覚する授業】』(品川 明教授担当)のご報告

 

今回は日本の伝統水産食品を学びました。日本の伝統水産食品、水産物35品を確認しました。

「乾燥品」では身欠きにしん、鰹節など6点、「塩辛、魚醤」では越前うに、酒盗など6点、「調味加工品」はくぎ煮など3点、「漬物」ではふな鮨など3点、「ねり製品 」では小田原式板付きかまぼこ、じゃこてんなど14点、「海藻加工品」では灰干しわかめ、角寒天など3点です。学生たちにとっては初めて耳にするモノばかりです。

原料で内臓を使っているのが日本の食品の特徴です。形が棒やひも、 色、匂いも特徴があります。

五大傑作は煮干しいわし、かつお節、ふな鮨、佃煮、かまぼこです。注目すべは日本の匠の技術を活かした加工技術です。五大傑作のうち一番素晴らしいのが鰹節です。

鰹節は魚の中の水分を全て出すので保存性が高まります。昔、魚が沢山とれ、余って勿体ないといったことから、各地で様々な形の練り製品が作られています。

今回の講座では贅沢にも古来三大珍味「越前の海胆(うに)」「三河のこのわた」「肥前のからすみ」を戴きました。さらに瓶詰めの「くさや」も味見させて貰いました。

「くさや」に関しては参加者全員が「嫌い」との意見で、「くさや」が好きだと言うのは品川先生だけでした。

フードコンシャスネスの視点を通じて、香り、色、歯ざわり、味を確認しながら、ご飯と一緒に食べて頂きました。

加工商品なので味が濃く、生臭かったりしますが、お酒のお供としは珍味といえましょう。

普通ではなかなか食することが出来ない日本食の伝統と文化を代表する三大珍味を贅沢に頂戴した授業で、大変貴重な体験でした。受講者には今日の授業の意味を確りと五感と心で受け取って欲しいものです。

 

(文責:楠野恭巳)