6月22日(金)「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論1)」(品川 明教授担当)において、先週に引き続き、一般社団法人フードコンシャスネス研究所 理事 楠野恭巳 女史(2015年学習院女子大学大学院卒業)に「味覚の生理的意義」と題して講義を頂きました。(当講座は(一社)フードコンシャスネス研究所の寄付による寄付講座です。)
講義の内容は主に以下の項目から構成されていました。
- 基本五味の確認
- 基本五味の生理的意義
- 味覚とは
- 基本五味の閾値と生理的意義
- 基本五味以外の味の確認(唐辛子体験)
今回は120人程の履修生に対して、「基本五味の生理的意義」を体感して考える授業でした。
1ℓに1%の砂糖の入った水と、1ℓに0.1%のクエン酸が入った水を飲み比べてもらい、
どちらが強く感じるか、どの位の量が入っているか、またなぜ私達は基本五味(甘味・酸味・塩味・苦味・旨味)を感じなければならないのかを、アクティビティを通して考える内容でした。
酸味は腐敗を意味する危険信号、苦味は危険を知らせる毒物、甘味はエネルギー源、塩味はミネラル供給、旨味はたんぱく質、アミノ酸を感じることで身体の筋肉、臓器、皮膚を作る機能をもっています。つまり身体に必要な成分を見分けるために味覚が発達してきたのです。
受講者に気づいたことをワークシートに記入をして貰い、その後100人位の学生一人一人に感じたこと、考えたことを発言してもらいました。
フードコンシャスネスでは「正解を答える」ことが重要ではなく、五感をフルに活用して気づき、考えるという、「思考プロセス」を重視します。
体感型の授業は記憶にも残り、受講者からは「楽しく学べた」という意見が多かったようです。