6月16日(金)「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論1)」品川明教授が「食と日本の文化や社会的行事との関わり合い」と題して講義をされました。
講義の内容は主に以下の項目から構成されていました。
・お食い初めにみるこころ
・もてなしのこころ
・精進料理にみるこころ
・懐石料理にみるこころ
・家庭料理にみるこころ
・二十四節気の意味
・月の和名の意味
・お節句、節分、土用などの意味
講義は多くの事例をまじえて進められました。例えば男の子の節句には柏餅を食べます。餅をくるむのに柏の葉を使うのは、柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、子供が生まれ育つまでは親は死なない、家が途絶えないという縁起の意味が込められています。
冬至は12月23日頃太陽が一番弱く、この日を境に再び力が蘇る。陰が極まり、再び陽に帰る日という「一陽来復」の日を意味します。
冬至に『ん』のつくモノを食べると”運”が呼び込めるそうです。なんきん、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、うどん等が縁起を呼び込む食べものです。
日本の食がいかに季節の食べ物と関わっているか、あるいは社会的行事や神事といかに関わっているかを認識できた講座でした。 (まとめ;楠野恭巳)