NEWS 学習院女子大学・フードコンシャスネス論ご報告
〔 2023年10月20日 〕

2023年10月20日(金) 生活文化演習Ⅱ(味わい教育)「フードコンシャスネス教育とその教育を実践する授業」(品川 明教授担当)のご報告

 

先週に引き続き(一社)フードコンシャスネス研究所理事 楠野恭巳(2015年学習院女子大学大学院卒) が担当しました。

今回は「味わうこと」および「味を感じるわけ」がテーマでした。
講座の主な内容は以下です。
・5つの基本味
・生理的意義(甘味と酸味)
・人体の構成成分
・旨味を体感する
・旨味の相乗効果
・旨味の特徴

舌で感じる味はどのようなものがあるのか確認し、その後、ブラインドにした基本五味の水溶液の飲んで当ててもらいました。
甘味、塩味、酸味の正解者は多かったのですが、苦味と旨味がわかる学生はあまりいませんでした。

 

次に甘味と酸味を飲んでもらい、甘味が薄く感じる理由、酸味はクエン酸の量が少なくても濃く感じる理由を考えてもらいました。
基本五味には生理的意義があります。
子供は苦味が苦手なのは苦味の閾値が低いからですし、酸味も同様で、共に毒や腐敗を察知するために閾値が低いです。塩味は血液,体液のバランスに必要なミネラル供給のシグナルです。タンパク質であるアミノ酸が旨味を感じさせます。甘味はエネルギー源なので、それを沢山摂取する必要があるために閾値が高いなど、具体的な事例を通じた説明でそれぞれの基本五味の生理的意味が理解できたようです。

旨味の水溶液も体感してもらい、相乗効果も味わってもらいました。
旨味のアクティビティでは、塩水、グルタミン酸の入った塩水、イノシン酸の入った塩水をそれぞれ単体で飲んでもらい、その後混合して飲んでもらうことで、旨味の相乗効果を体験してもらいました。