6月28日(金)「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論Ⅰ)」(品川 明教授担当)において、一般社団法人フードコンシャスネス研究所 理事 楠野恭巳 女史(2015年学習院女子大学大学院卒業)に「食教育とフードコンシャスネス」と題して講義を頂きました。
講義の内容は主に以下の項目から構成されていました。
1. なぜ「食育基本法」ができたのか?
2. 食育の推進に関する施策についての基本的な方針(農林水産省)
3. 内閣府が分類した食育の考えとフードコンシャスネスの考え方の比較
4. 五感を使って味わうアクティビティ(落花生)
5. 落花生の成長のについて
6. 味わい向上のために
7. フードコンシャスネスの教育的意味
今回の講義では食育基本法の内容と農林水産省が実施している食育推進施策の紹介を通じて、食育の社会的意味とその重要性を確認することができました。
食育推進施策の内容では、若い世代に対する効果的な食育活動、子供の貧困や孤食の対策に取り組む団体が連携して作った「子供食堂ネットワーク」、健康寿命の延伸につながる食育、食の循環や環境を意識した食育、そして食文化の継承に向けた食育では日本料理界の若手が結成した「和食給食応援団」が紹介されました。
また内閣府が整理した8つの食育の考え方や活動とフードコンシャスネスの概念とを対比し、フードコンシャスネスの食育における特徴とその位置づけが明確に指摘されました。
講座の後半は落花生を五感を使って食べてもらい、感じたことをワークシートに記入し、それを受講生に発表してもらうアクティビティを行いました。受講生は人によって感じ方や表現の仕方が違うことにびっくりしていました。
講義の中で6つの“コショク”(“「孤食」「個食」「固食」「小食」「粉食」「濃食」)の指摘がありました。受講生のリアクションペーパーには「自分にも当てはまる”コショク“が幾つもある」とう感想が少なからず見られました。
今回の講義によって、受講生は五感をフル活用して「食を積極的に意識する」ことの重要性を強く“体感”できたようでした。