(当講座は(一社)フードコンシャスネス研究所の寄付による寄付講座です。)
10月22日(金)「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論2)」(品川 明教授担当)は(一社)フードコンシャスネス研究所理事 楠野恭巳(2015年学習院女子大学大学院卒) が担当しました。
今回は「味わうこと」および「味を感じるわけ」がテーマでした。
講座の主な内容は以下です。
・5つの基本味を確認して、味覚力テスト
・どうして基本五味を感じるのか
・閾値とは
・五基本味の生理的意義
・旨味の相乗効果のアクティビティ
舌で感じる味はどのようなものがあるのか確認し、その後、5つの基本味の水溶液をブラインドで体験してもらいました。そして、どうして甘味、塩味、酸味、苦味、旨味を感じなければならないのかの理由を学生自身に考えてもらいました。
基本五味には生理的意義があります。
子供がピーマンが嫌いだったり食べられないのは苦味の閾値が低いからですし、酸味も同様で、共に毒や腐敗を察知するために閾値が低いです。塩味は血液,体液のバランスに必要なミネラル供給のシグナルです。
タンパク質であるアミノ酸が旨味を感じさせます。甘味はエネルギー源なので、それを沢山摂取する必要があるために閾値が高いなど、具体的な事例を通じた説明でそれぞれの生理的意味が理解できたようです。
旨味のアクティビティでは、塩水、グルタミン酸の入った塩水、イノシン酸の入った塩水をそれぞれ単体で飲んでもらい、その後混合して飲んでもらうことで、旨味の相乗効果を体験してもらいました。